また一つ、耳に増えた小さな勲章。
自己満だってわかってる。
でもね、ピアスは私の決意なの。
決別という名の決意を込めて、私はピアスを耳に打ち込むの。
さすがに大地のことばかり考えてもやもやする時間は減った。
実際此処にいないしね。
――いたら、どうなってたかな。
気まずくなったりしてた?
そしたら嫌だな。
自分が招いた結果でも、やりきれない。
無理だもん。
あなたの隣が一番落ち着くから、そこを失うなんて。
失うくらいなら、恋人にならなくていい。
謙虚に見えながらそのくせ傲慢ね。
まるであなたと恋人になれることが確定してるみたい。
そんなのわからないのに。
自惚れだけは一人前ね。