寂しい人だらけ。
私みたいな人間を、すがるような目で見てくるようでは末期です。
そんな目で見られては困ります。
逸らしたくなる。
そういう自分も寂しい人なので、
ついつい誰かを、
あの恐ろしい目で見てしまいそうになる。
でもそこはそっと押し殺して、
下を見る。
悟られまいと、
目を伏せる。
そして結局、
ぼんやりと誰かの背中を見る。
あの日
「寂しそうだ。」
なんて言われてしまったから、
ますます見れなくなってしまった。
あの人の目。
深く、溺れていくのです。
いくつもの波間に。
重なる音と絡み合って、混ざりあって、そのまま溶けてしまいたい。
ひとつになって、
どこまでも行きたい。
そして最後は
美しく消えたい。
そんな音になりたいのです。