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ねこの行方


とあるレポートからです

顔中に傷を作ったねこを
見つけました
どうやら
縄張り争いに敗れたらしい

可哀想に思ったその男性は
そのねこを
飼うことにしました

元々家ねこだったのか
すぐになつき
膝に乗ったり一緒に
布団で寝たりしてました


ある日その男性は所用で
家を空けることになり
近くに住む妹に
ねこの世話を頼み家を空けました

妹が家に通いはじめた
4日目扉を空けると
ねこは待っていたかのように
外へ飛び出していきました

帰宅した男性は動物病院に
愛護センターなど
思いつく限り
ねこを探し回りました

その甲斐ありとある方から
連絡が入りました
「よく似たねこが数日前から
庭に現れては
ご飯をねだるようになった」と


男性が慌てて会いにいくと
そのねこは庭にいました
間違いなく
男性が飼っていたねこです

しかし自分の家から2キロは
離れています
通常ねこの移動距離は
半径500mのはず

さて男性はねこを抱き上げようと
近づくとサッと
走り去っていきました

自分の顔を忘れたのか
それとも怒っているのか
意気消沈して
自分の家に戻ると
玄関先にねこが待っています


後日その話を動物病院の先生に
話してみると
先生が説明されました

「一番面倒を見てくれる人が
急にいなくなったので
探しにいったのでしょう」

「2キロ離れたお宅は
かつてのエサ場のひとつに
過ぎなかったのです
そこにあなたが現れたので
もう戻ってきたと思い
家に戻ってきたのでしょうね」

気まぐれといわれるねこですが
本当の飼い主には
きちんと義理を通す
愛情の深いねこたちなのですね

from Itsuki


↑しらゆきちゃん
義理固いねこです
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