今までそこにあったあの美しい結晶も、もうただの染みでしかない。雪がアスファルトに消えていく。一瞬で、なんの躊躇いもなく。呆気なく、潔い。

こんなつまらない事を考えながら、私はそれを踏みつけて歩く。


どうせ明日には、一面真っ白。
眩しさに、目を細める程に。