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no title

哀しくなると、遠くを見る癖がついていた。いつからか。
遠く、ずっと遠く、私の知らない世界に何かを見つけようとしているらしい。よく、解らない。でも、少し落ち着くことは確かだ。

暗闇の中を走る車の電飾。あそこはハイウェイだから、きっと凄く速いんだ。遠くからぼんやりと見つめる私の眼には、それはひどくゆっくりと写る。闇に浮かぶ、光る熱帯魚みたいに。

夜空の淡い光が映し出す私の影は、今日も、いつも、小さい。光りがない闇夜なんかは、その影さえない。私は、居ない。誰も、居ない。そんな錯覚に安心する、そして少しずつ沸き上がってくる恐怖。
身体の先が冷えてきて、温もりが恋しくなる。帰ろう、はやく。

帰らなきゃ、はやく。

no title

また、夜が来た。

考えなければいけないことを、疲れや、憂いから、考えようとしない。
ぐるぐると、気が付けばいつの間にか、時計は回っている。
恐らく来るであろうこれからのために、立ち向かわなければ。




最近は、心と言葉が裏腹で、困る。

no title

さらさらと
音の粒が
皮膚の上を
滑り落ちてゆく
私の中を渦巻く
私を取り巻く
暗い影を
引き連れて

洗われているよう




***

皆様、いつも拍手ありがとうございます。

no title

窓を開けると、当然街の賑わいが強くなります。風はあまり感じませんが、カーテンが揺れ動きました。手にかかる光りがとても温かいです。遠くの空からヘリコプターの飛ぶ音がします。もう十分寒いのに、麦わら帽子を被ったおじさんの姿が微笑ましいです。

こんなに温かい日は、もう今年は最後かもしれません。
それくらい、今日は良い天気なのです。

それだけなのですが、それだけで優しくなれました。

no title

約束は苦手だ。

益々自分が嫌いになる。
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