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音のでるゴミ

この前ユニバいってきた
二月は閑散期だよって友人が言ってて
乗り物めっちゃ乗り放題やでって甘い言葉にのせられたわけなんやけど
結論めっちゃこんでた
いま進撃とかエヴァのイベントしてるし、ちょうど中国のみなさんの旧正月とかぶってたらしく観光の方々も多かったってわけ

そのときはじめてジュラシックパークエリアのご飯屋さんいったんだけど
レジのお姉さんに
「1840ザウルスです!」
って微笑まれて
「なるほど、ザウルスなんですね。」と納得したんだけど
そのエリアは語尾に「ザウルス」をつけるのが流儀らしい

郷に入れば郷に従えという言葉があるなと思った私は用意してもらった食事を受け取る際にキッチンのお姉さんに


「ライスにのってるのはガーリックチップスですかザウルス?」って尋ねたわけ
そしたらお姉さんの隣にいたキッチンのお兄さんが「ブヒッ!!!」って鼻ならして
お姉さんはお姉さんで「アヒャッ!!ちっ違うくて…あの…ピーナツ…でなくて…ア、ア、アーモンド…アーモンド…」
って言い淀んでたから
「アーモンドスライスザウルス?」ってきいたら
「ブヒャッ!そうです、ア、アーモンドスラ、スライス、ザ、ザウルスです…」って震えて俯いてた

アーモンドスライス、THE、ザウルスってお前…すげえな…
絶句しながら食事を席に運んだ
みんなで「おいしいザウルス」って言いながら食べた

そんで園内を歩いている最中に通算で五回違う団体に写真とってくれと頼まれた
毎回遊園地とか動物園とかで一、二回はあるけど五回は最高記録
私の額に「カメラ」って書いてあるのかな
なら仕方ないよね
自撮棒もった女子高生の2人組にシャッター頼まれた時は
君達が持ってるその棒はなんなんだい…??人ごみで効率良く背中を掻く棒…??あるいは痴漢を効率良く撃退する棒…??って10代の子がわからなくなった

ハリーポッターのエリアをボーッと歩いてるときに背後から「カメラお願いしてもいいですか?」ってきこえて反射で
「任せてください」って手だしたら
「ありがとうございます」って
ズシッと一眼レフのせられて
ノドがヒュンッて鳴った
私は大慌てでカメラを渡してきた中学生くらいの女の子に「これ、アカン、レベル、高いヤツ」って白目むいてみせた
女の子は何故か「こわがらないでください」と私を包みこんできた

まるで森からおりてきたバケモノの私に優しく接してくれる心清らかな少女の様だった
少女は優しいから小鳥とか自然に寄ってきてそれを私に触らせてくれるんだけど「コワイ、チイサイ、オデ、コワシチャウ」とかってバケモノの私が言うてそれを優しい少女が「大丈夫、優しく触れてあげれば大丈夫よ」って微笑んでくれる的な

私は結局友人にシャッターを頼んだ
だいたいいつも私が渡されて友人にシャッター切ってもらう
私へたくそで大抵指はいるんだよね写真に
思い出の写真に見知らぬ女の指はいってたらイヤであろう


話しかわるけど友人が失恋した
彼氏が浮気したから
「元カノが忘れられない」って最高にクズな理由でふられたらしい
完全にチンゲ野郎
傷心の友人を慰める為に餃子パーティーという餃子をひたすら包んでは焼くって集まりしたんだけど
餃子を包んでると
失恋した友人が「もうすぐあいつ誕生日だったからプレゼント用意したのにな」とか言い出して
私がなんとなく
「なに買ったの?」
ってきいたら
「オルゴール」って言いやがった
音のでる茶色の箱が脳裏をよぎる
友人の元彼は完全にゴリラフェイスだから
私の脳内アナウンサーが
(ゴリラのトモ君(仮名)はオルゴールの音がだ〜いすき)とか余計なナレーションつけてきた
他の友人が意を決して
「ちなみに曲はなにが流れるの?」と尋ねたら
失恋した友人は天井を見上げ
「ただ、逢いたくて…だよ、EXILEの…」
とこたえた
(歌詞のとおりくちびる噛み締めることになっちゃったね…)と思いカーペットを見つめ震えていると
失恋した友人が「みんなにぜひ実物をみて欲しい」と驚きの発言をし席をたった
残されたみなに緊張が走った
絶対に笑ってはいけないと
友人がゴリラ男の為にピュアな気持ちで一生懸命選んで買ったプレゼントを笑うなんて絶対できない、しかも失恋してるし。
全員がくちびるを噛み締めてオルゴールの到着をまった

無慈悲にもトビラの向こう側からオルゴールの美しい旋律が聴こえてきて我々は戦慄を覚えた

失恋した友人は手のひらに何やら光り輝く球体をのせこちらに現れ、餃子の前に座り
「みて、三色に光るの」
といらんトリビアを発表した
その他にも
「この球体の文字、ハッピーバースデートモ…文面は私が選んだの」
とか
「この球体のイラストも私が選んだのほら…天使がふたり並んでる」
みたいな余計な豆知識を淡々と語りだしてきた

終いにはなんか手紙みたいなのだしてきて
「ねえ、そんで私ね…メッセージカード書いたの、読むね…
【愛してくれてありがとう、これからもずっとふたりで一緒に愛を奏でていこうね。】…。」

だめだった
もはや笑うしかなかった
失恋した友人までもが笑いながら床を転げ回ってた
しばらくして落ちついた頃に、このままではこの美しい音色のオルゴールがただの音のでるゴミになってしまうと話し合い
結局オルゴールに罪は無いという理由で一人の友人が貰い受けることになった
「実は結構気に入ってた」とのこと
ちゃんとメッセージカードも添えてもらってた
捨てる神あれば拾う神あり
失恋した友人も絶対もっと良い人にあえるはず
余談やけどこのときつくった餃子水入れすぎて水餃子になってた
餃子風呂状態やった

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