ひとつずつ名前を消して
ひとつずつ別れていき
昨日までの千切り絵のように

あなたを忘れたくなくて
少しずつ子どもに戻り
少しずつあなたに戻っていく

霞道の曲がりを六つ抜けて
家まで戻っていく途中


あちらこちらとぶつかり
あなたを困らせた

ありがとう ありがとう
私が何処へ流れていくのか

おやすみ おやすみ
まだ見たいものあるけれど


ひとつずつ思い出に変えて
ひとつずつ筆に変えて

あの面影をあなたに重ねて
屋根の向こう側では
案山子が道をふさいでるから

生きるのさえ
考えてしまうこの時期に


おやすみ おやすみ
まだ見たいものあるけれど

ありがとう ありがとう
まだ見たいものあるけれど

ありがとう ありがとう
あなたは私の家だから


(↑しらゆきちゃん
ありがとうです)

〜一◯窈
霞道(かすみじ)
より 引用〜

from Itsuki