通りゃんせ、通りゃんせ。行きはよいよい、帰りは恐いだろ?だって俺らに喰われるんだからな!!
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=>さぁ、着いたよ。ここが中有の道だ
「僕、小町さんを…騙したんです」
=>なに言ってんだい?とにかく医者に見てもらわないと…!!
「「やっと出てきたか、コガラシ」」
=>誰だい、あんた
「約束だ!友だちを返せ!!(ゴホッゴホッ」
「「おぉおぉ、可哀想なコガラシ。たかが人間の子ども2、3人消えたところで、変わりはしないのになぁ」」
=>コガラシ。どういうことだい?あたいにはさっぱりだが
「「俺がそいつに"お願い"したのさ。お前をここまで連れてくるようにとな!お前たち死神に復讐するためにな!」」
=>復讐?なにを言ってるんだ
「「俺は"転生"した。お前ら死神や地獄の鬼たちに苦しめられた日々を忘れずに現世に帰ったのだ!」」
=>あぁそうかい。あんたなんてもうどうだっていいさね
「「どうだっていいだと?」」
=>とにかく、こいつを助けるのが先さ。邪魔するなら容赦しないがねぇ
「待って…まだ人間の子どもたちが…(ゴホッゴホッ」
=>コガラシ、済まない。あたいもあんたに黙っていたことがある
「助けるって、約束したんだ。あいつら怖いって泣いてたんだ。僕が助けるんだ(ゴホッゴホッ」
=>さっきあんたと歩いてきた道の途中―――――三体の霊魂とすれ違ったんだ
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コガラシは本当に馬鹿だな。俺の好物が人間なのは、知ってるはずだぜ(ムシャムシャ
な、恐いだろ?最後のひとりが一番恐いだろ?大丈夫。コガラシが戻るまで時間はある。ゆっくり食ってやるよ(ニヤリ
現世