瞼に柔らかい熱を感じた
瞳を閉じていてもオレンジ色が見える
意外だった
地獄とは、こんなに暖かくて心地良い所なのか
迎えに来ているであろう彼を見ようと思ったのに、全身が重くだるい
命を手放す前と同じで体が言う事を聞いてくれない
いつもの朝の様なバスの音や鳥の鳴き声が聞こえて、もしかして天国に行けたのかと神の目の節穴っぷりに驚いた
あれだけ命を奪ったあたしが、見逃してもらえるとは思えない
きっと何かの間違いで、どうせもうちょっとで地獄に送られてしまうんだろうな…そう思ったら、せっかくの天国を見ておかないと損な気がして来た
だんだんと重い瞼をうっすら開ける位になって、生を失う前と同じで霞む視界を凝らすと、瞼に感じた通りに陽射しを見た
しかしその光を大きく遮るものがあって、そこはただの黒に見える
──…人影?
そう声に出したつもりだったが、長い間使われていない喉はかすれた音しか出さなかった
雑音にもならない呟きに反応して、黒いのが歪んだ
「…気が付いたのか!?」
ようやく色が判別出来る程度のあたしに大声が降りかかる
…男、だ
茶髪、身長は高く、標準的な体系、白人
Tシャツを着て、右手には…──
大量に流れ出てただでさえ無い血の気が引いた
頭で考えるより体に染み付いた感覚が浮き上がる
背骨からぞくぞくと浮き上がる
腹筋だけで上体を起こし、驚く男が何かする前に右腕の内側に左腕を回しながら差し入れ、左脇とで男の右腕を捻り上げる
男は銃を手のひらから零した
左腕での固定はそのままに、空いている右手の甲で真横から思い切り男の右頬を殴りつける
「ッい…!!」
「だ れ、だ…」
神の目は節穴ではなかった
(まだ、死なせてくれないのか)
男が持っていた銃は、あたしの愛銃
ここは地獄でも天国でもない
アクションなんて書けません…じゃあなんでアクションシーン入れたんだよって話
忙しさと疲れで創作が出来ません
あとMOE不足
…やらかしてくれたもんだなぁ…
今にも途切れそうな意識を必死に繋ぎ止めて、ウィシスは薄く笑った
真っ赤な水たまりに倒れた人だった物の数を二十八まで数えて、自分以外の全員を殺った事を確認する
一人だったならこんな醜態を晒したりしない
上の命令で側近を四人付けたのはひと月前
その中の誰かが、或いは全員が裏切っていた事は明白だ
撃たれた脇腹と肩から血がドクドクと流れて、脳に酸素が行き届かない
霞みそうになる視界を瞬きでやり過ごそうとして、もう瞼が上がらない事に気が付いた
視覚を補おうと耳を澄ませてみたが、ズキズキと痛む傷口と流れ落ちる血液に神経のひとつすら思い通りにならない
舌に生温い鉄の味を感じた時に、ウィシスは安堵した
──…嗚呼、ようやく終わりだ
最期は無様だったけれど、あたしにしては頑張った方だよな…?
痛みすら心地良くなって来て、ウィシスは自分の体から何かが抜け落ちそうになる感覚にもう逆らわなかった
恐怖はない、迎えに来るのはきっと彼だから
完全に抜け落ちる寸前、衰えた聴力で雑音を拾ったが、もう、彼女にとってはどうでもいい事だった
と言うわけでノリだけで始まってしまいました短期集中連載(予定)
つうか班長出てねぇし!
万が一完結まで持って行けたらサイトにアップします(=ω=)
・現代パロで班長×マフィアヒロイン
・年下ネタ
・不倫ネタ
・白蘭さんと記憶喪失
他にもあったのに忘れちゃったよ…(´;ω;`)
そういえば不倫ネタって昔もやったなぁ(笑)
とりあえずマフィアめっちゃ書きたい
オチはなんとなく考えたけど出会いとかが曖昧(-Д-)