電車乗り継いで、1時間半。まきくんの地元の駅着いても、まきくんのうちまでが遠かった…。歩いて1時間。
駅から出てすぐ近くにあるガソリンスタンドが、まきくんの後輩くんの職場。たまたま見かけたから、話しかけてみた。半年ぶりに会う。
道教えてもらって、「もしわかんなくなったら連絡ください」って連絡先教えてくれた。ありがとう、おかげで無事辿り着いたよ。笑
来るの、予想してたって。さすがに家まで来るとは思わなかったけどって。
会って早々、車で移動し始めるまきくん。
どっか入るのかと思ったら、そんな感じではなく…
まさかのわたしの地元へ逆戻り。高速も使って1時間。え、わたしがかけた2時間半は?
高速降りる直前のSAで止まる車。
でもお互い何も話さない。何話していいか分かんなかった。
でも、このままじゃほんとに終わっちゃう気がして…。
わたしから、切り出した。
「まきくんは、別れたいの?」
「…会わす顔がない」
…今会ってるよ?ひそかに心の中では思ってた。
「わたしは別れたいなんて言ってない」
(勝手に決めるな)
(まきくんが会いたくないだけでしょ?罪悪感感じたくないだけ。)
(それとも、ほんとはとっくに好きじゃなくて、今回がいい機会だと思った?)
言いたいことはいっぱいあった。ひどいこと言おうともした。でも、言えたのは1こだけ。それから、また話せなくなって、泣くわたしとただ黙ってるまきくん。
でも、まきくんがわたしの顔を見て何か言いたげで…。でも、また顔を逸らして。
待とう、と思った。まきくんの言葉を。
「千咲はさ、」
「ん?」
「こんな俺でいいの?」
「ん?」
「そっか…」
ちょっと待て、わたしは疑問形だったぞ?なにも思わないのか。
…実は、「こんな俺で…」のあとが聞こえなかったわたし。なので、後半はたぶんこんなことを言ってたのだろう、とゆう推測。
とにかく、わたしの疑問形を肯定だと判断して納得したまきくんはまた黙る。わたしも、泣きすぎてて、もうわけ分かんないので、一気に喋り出す。
「ずっと一緒って言ったじゃん。」
「千咲のこと幸せにできないかもしれない」
「誰と一緒にいて幸せになれるかなんて分かるわけないじゃん。そんなの誰も一緒だよ。」
「まきくんがいい」
言いながらぼろぼろ泣き出すわたし。ああ、情けない。なんで泣いちゃうんだろ。泣きたくないのに。
でも、まきくんがわたしの涙を拭ってくれて、ぎゅーってしてくれた。
「一緒にいてくれる?」
「…うん」
言いたいことはもっといっぱいあったけど言えなくて、でも、まきくんが離れないでいてくれるのならいいです。