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こころが
からだが
ぽつり

言葉に溺れることを要している
書き連ねられるだけの語弊
漫ろと準えるだけの一墨

誰も何も聴こえてはいないのです
音なんて無いのです 然れど尚
裂ける風の船は妄りな意味しか持たなくて
咲ける腕の腕の腕の濁々は捻じ曲げることでしか有耶無耶から脱け出せない
沈んだ灰の所為にして喉を詰り潰しては
静んだと思い込む心の臓

誰も何も視えてはいないのです
色なんて無いのです
掴まれた その手に嬲られた
綴られた その口で遊ばれた
一瞥は瀬を這って
失笑は背を奔る

それでも下へと昇っていった雑言を
嘲る白い道に些々とした随想は薄く敷きつめながら
ただひたすらに迫る波を待つ
全ての尽きた深い海底に瞑る瞑る瞑る声と相剋する体現よ

ついに
遠くが煤けて見えだした

相反

「くるくる」
『…くるくる?』
「まわるよ」
『まわるのか』
「くろく」
『くろも全てではないさ』
「みえる」
『どのように』
「そうだなあ」
『 』
「あおい くろ」
『そうか』
「そう」
『私とちがう』
「あらら」
『あかい くろ』
「あかい くろっ」
『そうみえる』
「ふうん」
『成り立ちの差か』
「♪」
『音の差がそうさせるのか』
「ξ」
『私にはわからない』
「でもおなじ?」
『ああ おなじだ』
「えへへ」
『私達は』
「ぼくらは」
「『うずまく くろから うまれた』」
『その真実は変わらない』
「かわらない」
『喜び?』
「かなしみ?」
『痛み?』
「にくしみ?」
『ひかりは』
「やみに?」
『涙は』
「おとに?」
『救いは』
「いちるの」
『希望か』
「ぜつぼう?」
「『全ては』」

くろにカき消される、刹那

境界

いつか見た映画のように。
気付けば鉄塔の一番上、長い階段の終着点に居た。
まだ覚醒しない空。
白んで霞み、淡い靄がこの世界の輪郭を暈かす。

赤い紐が途切れている。
目の前で静々とうずくまる少女の指で。
私はただ見ているだけ。
しかし、問い質せずにはいられなかった。

「何故泣いている」
夜を溶かして呑み込んだかのような黒髪。
仄赤く腫らした瞳を此方に向け、朧気に存在を揺らす。
「…理由なん、て、ない」
「だが泣いていた」
「泣く…ことに、理由が必、要…なの…かしら」
「少なくとも私には理解し難い」

涙と云うものを流したことがないから。
私には理解し難い。
その間にも世界の輪郭は着実に眩んでいく。

「…そう、ね…強いて云、う…なら…明日、も、笑ってい…られるよう…に」
「此処に遺していくのか」
「ええ、…哀し、いとか…辛いとか、そ…んな理、由なら、必要無…い…」
「よく分からぬな」
「そうか…し、ら…?」
鉄塔の柵に腰を掛けて少女は首を傾ぐ。
節理も万象をも無視した、時の監視者。

「あ、なたが…夜を…唱い紡、ぐのに…、」
揺蕩う次元のその狭間。
「理由が…必要…?」

為来たり、儀式、血筋、末裔。
理由がない訳ではない。
だが。

「…いや、必要無い」
きっとこういうことなのだろう。

少女は笑う。
仄赤く滲んだ瞳で。
「きっと、そういう…こと…」

見計らったかのように世界が溶けて崩れだす。
まだ覚醒しない空。
白く霞み、淡い靄がこの世界の輪郭を包む。

ふわ、と少女の体が鉄塔から投げ出される。
私はただ見ているだけ。

「さよ、う、なら…」
「さよなら」
「…オヤス、ミ…」
「オハヨウ」

白く冷たく抱き締められる体。
黒く優しく塗り潰される視界。
千切れる赤い紐。

いつか見た映画のように。
鉄塔の一番上、長い階段の終着点。
此処でしか逢えない。
此処でなら逢える。


そうして今日も、私は微睡みの中に落ちていく。

昔日の盈茂

嫉妬も羨望も、相も変われば総て殺意
棘を抜かれて呆けた顔をしている 忘れてはいけない
今も昔も貴様には何の価値も無いことを
雲も空も遠く及ばず底へ其所へとただ深く耽溺していくこの体を空想しては追いやる逃避に酷い充足感と叫喚の涙を溢す この世界はどこまでも溺れていき然りながら歓喜する喚喜する狂喜する 私は咽び、泣いては相好を崩し大笑している
満ち足りた世界だと
頭から生え繁り出した唐蔦に色を持たせ顔の無い笑顔に会いに行く 僕は緑を吐き出しながら(目から、鼻から、口から耳から、孔という孔から)逃げて尚も追いかける これは君の記憶だと 僕らに嘆願しても烏滸がましい腐った汚泥の、掠め抜けていく絡々を、遺して逝けると思い上がった君の君の僕たる部分
僕は君の狡猾諸共愛してやる
だからさあ逃げろ僕の腕から
僕は僕たる君を、私を許しはしない
些末にも価値を探した貴様を、僕を殺そうとした私を恒久として許しはしない
僕は私を愛している 無価値な貴様が愛おしい
私は僕に愛され、沈んだ先の浅瀬で泡を吐きながら波紋を浮かべる 譫言の咒を耳元で紡ぎ拓いた咽を縫い留めていく指 愛でられ 潰れた声で大口を空ける度過剰な楔と枷と泥と言と触とが捩じ込まれていく
感覚に跳梁し 吐瀉し、また薄ら笑う
無価値な私が愛おしい 私は満ち足りている僕の世界に殺される 殺される私が愛おしい 殺す自分を愛して止まない何度でも何度でも何度でも何度でも僕は私を殺しつづける君たる私が欠落するまで何度でも何度でも何度でも
忘れてはいけない この閉塞した個体こそ私が愛した妄想なのだと

努々彼に苛まれ

昔ほど我を語る気力も失せていてね
どうもペコです。


最近はぼちぼち夢を見ることが増えてるんですけども。思うようにはいかないですねー。
大したことはしてないけれど、周りが光の早さで世界を回していくのでてんとそこいらに残されていくような。ちょっとした後悔だって確実に積み重なっていくし。ちょっとした鬱憤だって徐々に膨らんでいくし。
生きている心地がしない。

架空すら現実味を帯びていてそれでも理想は見えなくて、私が霧なのではなく私が霧のなかにいるだけなのだろうなとは感じていたり。昔に比べて善くなったというよりは諦めて妥協して思考しなくなっただけ。
誰も何も見ていないし気にしていないのだから、尚更自分が気に留める意味も無いでしょうに。つかみ所なんて無くていいんだよ。誰も分からないくらいでいいんだよ。自分のことも分からないのに他人に理解されてたまるかよ。
っていう。


(区切り)


この年になってからか好きなことが何かも分からなくなって、前ほど無茶苦茶に動き回ることもなくなってしまったし与えられることに慣れてしまったのも否めない。自分から発信しなくても誰かが何処かで同じことを考えて伝播していくのだろうから、今更自分が何かをする必要も無いもんだ。そもそも趣味やライフワークも見失っているんだから。
学生の頃のように将来を希望的観測する訳にもいかないでしょう。自分で潰してきた可能性も、最早期待もなくて何もないし何も残っていないし、これからに託す何かも無いし。探す自分なんて端から無かったしそこまでして生に固執することもないよなって。モラトリアムとは異なるから**たい、ではなくて生きてる意味が見出だせなくなってる、生きていても仕方ないという心持ち。きっと自分たる人間は既に精神的に生を終わりたがってるのかなぁと。未練がましく生きてはいるものの生き甲斐なんてとうに無くて自分が自分のために生きる理由も無いよなって。だからと言って他人に自分を甘受してもらうほどの価値もないしあああつまりなんだろう生きるのは面倒だ。何も感じなくなって知らない内に*んでしまえたらいいなってそれが私の今の所の希望。世界から離脱して永遠の夢の中で理想に叫嘆しながら苦しんで苦しんで溺れて 虚構の幸せに呑まれたまま消えていけたら。
壊れてしまえたら。
どんなにか良い事だろうな。

昔から願いは結局此所に在って、代わり映えしないけどそのための理想を水面から引き揚げてみたり、多分表現したいことはそういうことなんだと思う。
もう少し自分に潜り込まないと、最近は即物的で怠っていたから。
自分の世界に他人は居ない 自分を暴き出さないと存在意義も生存理由も定義が曖昧に消えてしまう 自分の世界に他人は居ない 忘れてはいけない