我々の父親を観ました。動画の紹介で気になって、その日の内に観ました。そんなこんなで以下、感想。



インディアナ州に住む女性、ジャコバ・バラードは成長につれ、気になっていた疑問を両親に尋ねました。それは何故、自分は金髪の青い眼なのに両親は黒髪で眼が黒いのかと言う事です。ジャコバは不妊治療により、母と精子ドナーとの間に生まれた子供である事を知ります。ドナーで提供された精子を使えるのは3回までと決まっていて、その理由は血縁者が増えると何も知らずに結婚した場合、近親相姦になる可能性が高くなるからです。自分が不妊治療で生まれたのなら1人か2人、兄弟がいるのではないかと興味を持ったジャコバはDNA検査を行ったのですが、そこでジャコバには7人の兄弟が居る事が判明しました。多くとも2人しか居ないはずの兄弟が実際には7人居る驚愕の事実を知ったジャコバが更に調べて行くと、母が不妊治療の際に医学研究生と説明されていた精子提供のドナーは医学研究生ではなく、不妊治療の処置を施した医師、ドナルド・クラインであった。


ネトフリオリジナルのドキュメンタリー映画です。ジャコバの兄弟が7人居た時点ではあ?となり、ドナーが医師本人ではあ????となり、これが実話だと言う事にもう何とも言えない悍ましい感覚を覚えます。最初はジャコバを含め、兄弟姉妹は8人だったのですが、そこから画面にカウントが出されその数は話が進むにつれてどんどんと増えていきます。最終的に私の想像した数字の数倍の人数となりました。本当に吃驚しました。その人数も現在、把握している人数なのでそれ以上居る可能性があります。町を歩き、擦れ違う人々はもしかしたら自分の血縁者かもしれない、好きな人が出来たとしてもDNA鑑定をして父親を確かめなければならないのです。聞いている、見ているだけでも嫌悪感を抱く話ですが、当事者達はその比ではないでしょう。動機は不明瞭で、しかも、この事件、信じられない事にこれだけ人の尊厳や人生を踏み躙りめちゃくちゃにしている冒涜する行いをしておきながら法で裁く事が出来ない異常な状態で、今も尚、未解決のままで被害者達が未だに傷付いたまま報われていない現状です。一刻も早く、被害者達が救われてほしいと願わずにはいられないです。狂ってる。映画は俳優が演じながらもインタビューシーンでは本人が出演し、当時の電話の音声も使用されていて、感覚としては映画と言うよりも1つの事件を世界まる見えや仰天ニュースのスペシャルで観ている感じでしたね。



(詳録220823)