ハッピーバースデイ、わたし。
幸せで、切ない、24歳の誕生日。
23時半から2時すぎまで
課長と電話。
はじめて、『どうしたん?』と言われた。
また、課長の声から疲れてるのが分かって
これは、誕生日を迎える前に切らなきゃいけないなぁって
しょんぼりしてたら
課長から、『なんか暗くない?』って。
「だって、課長、元気ないから」と返した
そこから、その日出勤早々クレーム的なのにつかまって大変だったという話をしてくれて
『明日は出勤?』
「16日、誕生日なのでお休みです」とアピール。笑
『22、23?』と聞かれて
わたし、いろいろあって大学2年だぶってるんですが
バイトの人にはなんにも言ってないから
早生まれだし、22歳が妥当な年齢だけど
1歳の差でも、私達の間には大きくて、
でも、本当のことを言うのは怖くて
「23です。」と答えた。
『もう大人やね』と課長
「もう、オトナですよ」と返した私の言葉の意味と、あなたの言葉はきっと交わることはないのでしょう
電話をかける前に考えておいた話題を出しながら
気づいたら、日付が変わってた。
心の中で、こっそり呟いた
おめでとう、わたし
途中で課長の携帯の充電がなくなって、切れたり
私の携帯がおかしくなって切れたり
そしたら、課長からかけてきてくれた。
誕生日の着信履歴に、2つも課長からの履歴が残ってる。しあわせ。
「一週間なんてあっという間ですね。」という話から
「先週は横浜だったんですもん。」と横浜旅行の話をして
宝くじの話
『当たってると思う』と課長。
「当たってたら、オーロラ見に行かないと。」
『オーロラは色々して最後やなぁ』
「最初は何するんですか?」
そこから、車の話をしたり、老後は不動産収入がいいな、なんて話したり
住むなら関西がいいけど、関西弁のキツイ言葉はすきじゃないって話
課長が住みたいところが、私の地元より田舎だと思う、という話から
課長のお姉さんの旦那さんの初めての配属先が、私の地元だったということ
昔旅行した時に、いいところだと思ったし
いい思い出しかないよ、って。
課長のおばさん?が、私の地元に住んでたとか
課長のおじさんが、私と同じ大学だとか
なんだか、“ご縁”を感じる話に
「世間って狭いですね(笑)」と笑った
お姉さん夫婦の話とか、
お姉さんは、旦那さんの3つ上で
その旦那さんは、課長と同い年。
お姉さんは、27歳で結婚してすぐ仕事辞めて
旦那さんは就職してすぐ結婚した、という話から
『女の子は5年仕事してからが、分かれ道やね』と結婚して辞めるか、仕事に生きるか、とか内容は薄いけどそんなことを話したり
ワイシャツの話
襟が白くて、あとはブルーの無地のクレリックシャツが一番すきで
15日の課長のシャツがそれだったから、伝えたら
『このシャツ着てる時あんまりいい事ないんよねー。ほら、今日も出勤早々変な奴に巻き込まれたし』と
でも、似た様なデザインのシャツがもう一枚あるんだって
「最近、あの白の可愛いネクタイしてないですね」って話もした
「もう、会社で会えるのはあと2回なんですね。」と言ったら
『大丈夫や!笑』って返す課長
え?と、その意味をどう捉えたらいいのか探ろうとした矢先
『毎日(服装)変えるから!』と、私の心を見透かしたように取り繕う。
男の人には、伝わらないかもしれないけど
最後の日、ちゃんと挨拶したいと言いました
課長は、どのシャツを選んでくれるの
髪の話
香りの話
ボールドに、アロマジュエル。
「実家のと一緒だから、帰ると“課長の匂いー”って思います」とか
「課長がいた場所に、あとからいったら、アロマジュエルの匂いがします」とか
気持ち悪いこといってごめんなさい。
『〇〇(わたし)さん、もう辞めるから言うけど』と
ジョブローテーションの話がでて、役席の人だけはもう知ってるみたいで
『ほんとは教えちゃいけないからなーいや、やっぱり秘密!』とか言いながら
「えーーおしえてくださいーー!笑」
『そんなんどこから知ったん?ってなるで』
「言わないですよ!笑」
『じゃあ、当たったらね。』
「んーじゃあ、△△さんですか?」
『(無言)』
「あ、当たりましたねー!笑」
『ちがうーー。』
「えー(笑)じゃあ、□□さん?」
『いらんー(笑)』
なんてふざけ合って、楽しかったなぁ。
でも、『そんなんどこから聞いたん?ってなるで』とか言う割に
霊感が強いらしい社員さんがいて
そのひとは、人のオーラが見えるそうで
『風の噂で聞いたんですけどーって、聞いてみ?』とか言うし。
なんなんだよーーー。
で、
その話の中で、休職中の女性社員さんの話に
その人、独り事が多くて
だけど、バイト先の会社の人、みんな独り事が多いね、ってなって
「課長、私の課にいたころ、歌うたってましたよ(笑)」
『え、ほんま?笑』
「はい(笑)だから、なんか、、こんな面もあるんだなぁ、面白い人だなぁって思いました(笑)」って思い出話。
丁寧語だったり、そうじゃなかったり
俺、だったり、ぼく、だったり
優しい口調に、甘い声。
わたしたちは、なんなの?
錯覚に陥りそうになる。
心臓は激しく鼓動しても、脳は麻痺してとろけてしまいそうだった
すきで、すきで、どうしようもなくて
泣きそうだった
『もうこんな時間やん』と、時間を見れば1時50分。
「そうですよ、もう誕生日を迎えました。笑」
『ほんまやん!おめでとうございますー。あれやね、ハッピー』
『「バースデー」』
『やね。笑』「です。笑」
「ありがとうございます(*^_^*)」
『日付変わる瞬間気づいてた?』
「気付いてましたよ。一人でニヤニヤしてました。笑」
『ニヤニヤ、なんで?笑』
「だって、課長、疲れてたから、今日はすぐ電話切られちゃうかなって思ってたんで、、、うれしくて(ごにょごにょ)」
もう、この辺思い出せないけど
課長は、笑ってた
心の中も、頭の中も、“すき”でいっぱいだった
口から出てしまいそうだった
想いは涙に
その涙をぐっとこらえた。
「課長、もう残業ばっかりですか?」
『そうやでー。他の人より残業多いし、休みも少ないんよー』
「そうですかー、、、」
『そうなんですーー。
じゃあ、そろそろお風呂入ります』
『そうですね、、、おふろ。』
「うん。」
片想いだからこその
いやな独特な空気が流れる
沈黙が気まずくて、ふふふ、と笑うしかできない
でも、すぐさま切上げようともしない課長は、何を思うの?
「地震あったの知ってる?」と新しい話題を課長が出した
その話も終わって、
『じゃあ、明日ゆっくりしてね』
「課長も、ゆっくり休んでください」
当たり障りのない会話しかしてない
こわい。こわいよ。
だけど、
これで、終わらせていいの?
つぎ、なんてあるの?
もし、なかったら?
いやだ。
「かちょう。」と、勇気を振り絞った。
自分でもびっくりする位、甘えた声が出た
『ん?』
どきん。と
言ってほしくないことを言われる、と相手が察するようなあの空気
でも、とめられなかった。
「あの、またご飯に連れて行ってください、、」
『えっ』
「お蕎麦屋さん、まだいってないですよ。約束しましたよー?笑」
『(笑)全然いいよ。でも、あそこのお蕎麦屋さん22時とかには閉まってるかもしれへんからなぁ、、』と
提案してくれた日は、バイト先をやめるより、前の日
それじゃだめで、私も今のところ予定が入ってて
だから、仲良しの新入社員さんにもらった
課長の課のシフト表(仮)では、23日が休みだったから
「23日は出勤ですか?」ときけば
『出勤』だと言われてしまった。
嘘なのか、ほんとにそうなのかわからないけれど
やっぱりうまくいかないのね。
2回ご飯に行って、キーケースのこともあったのに
また、振り出しに戻ったような空気感を
電話するたびに感じてた。
でも、それならなおさらだよ
ちゃんと、終わらせて
ちゃんと、好きだと言わせて
『じゃあ、スケジュール調整します』って言ってくれたけど
課長は、言ったじゃない
『ぼくは、約束は守るから』って。
お願いだから
もう、会えるなら
それだけでいいから
卒業した後に会いたいよ
「今日は、これをお願いしたくて電話したんです。」
『え!枕詞長かったなぁー!』と課長は笑った
結局、チョコレートのこと、言い出せないまま。
課長の言う、『犬っぽい』ってどういう人なのかも聞きたかったのになぁ。
おやすみなさい。
ありがとうございました。と電話を切った
話題:片想い