毎日真白

　
｢あ、そいや今日誕生日だ｣

｢誰の？｣

｢えーっと……誰、っていうか｢がくっぽいど｣ってソフトの発売日｣

｢………………………だからか｣





｢ただいま｣

｢おっ、おかえりでごごござるっ！｣


買い物をしてから家に帰ると、何時もよりもソワソワしたがくが迎えてくれる。


｢なんかあった？｣

｢べべべ別に、大事無いぞっ｣


嘘吐け、チラチラ買い物袋気にしてるだろ。解りやすい奴め。


｢そういえば今日は｣

｢きょうはっ｣

｢七月最後の日だ｣

｢………そうであるな｣

｢がく｣

｢明殿？｣


目をキラキラさせたかと思えば、次の言葉でしょんぽりと。
余りにもその浮き沈みが激しかったもんだから、もうちょっと遊ぼうと思ってたけど、やっぱり止めることにした。


｢お誕生日おめでとう｣

｢――――！！な、何故｣

｢俺もついさっき知ったから、あんま用意出来なかったんだけど｣

｢我は……明殿が祝いの言葉をくれるだけで十分だ｣

｢それじゃ俺が嫌なんだって。だから、今日はがくの好きな茄子づくしの飯にするからなっ！｣

｢本当かっ｣

｢食後に羊羹もついてるから｣

｢明尋殿っ！｣

｢うわ、｣


好きなものづくしで感極まったがくが俺に抱き着いてきた。
冷房もつけてない部屋で、男二人が抱き合うなんて暑苦しい以外に無い光景なような気がするんだが。


｢こらがく、暑いから放せ｣

｢……！わっわわわ我は何を……っ！！｣

｢喜んでくれたのは解ったから、部屋涼しくして大人しく待ってろよ｣

｢しょうちした｣


どうしてか、慌てて顔を赤くしながら離れたがく。
暑かったのか。でも俺はそんなに体温高いほうじゃないしな。


｢さて、御馳走を作りますか｣


誕生日は始まったばかり。


End.
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お母さん＝御馳走作ってくれる！
的な感じ。母上のから揚げちょううめぇ

頭の会話は幼馴染と。あきたんはがくと一緒なの知らないよ

がくぽは朝からソワソワしてたらしい