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2012の歌

ふーさん、今年最後の記事とお知らせの巻。




















・先の京都大阪ふらり旅はほんとに出会いに恵まれた旅だった。ってなわけでブログに載せてもいいとの許可をもらってたので、京都で出会ったチカさんとの記念撮影を。ついでに隣のウザいドヤ顔ハゲも巻き添え食らわせてやった。






・およそ4年ぶりに新しいギターを買ってしまった。アンティークなボディフィニッシュに一目惚れしての衝動買いである。大阪でアコギに触れたことが買うきっかけだったので、ある意味旅の出会いの賜物と言える。






・こないだのクリスマスのときにある友人(ふーさんの大ファン)からもらったなんともかわゆいクリスマスカード。しかもハンドメイドである。ふーさんだってクリスマスにこんなもの貰えちゃう相手がいるんだぜ、っていうドヤ顔アゲイン。






・まあこんな感じに今年は人や情景や音、いろんな出会いに恵まれた年だった。これらはその出会いのほんの一例である。新しいものもそうでないものも、来年も素敵なあなたに出会えたら好い。よいお年を。












※年賀状を出した皆さんにお知らせ

昨日みんなの年賀状を出した直後に気づいたのだが、どうやらうっかりふーさんの名前と住所を書き忘れてしまった。なので鉛筆で住所が書いてあって、夜の写真だけの味気ない年賀状が届いたらふーさんのものだと思ってもらいたい。そして手書きではなくてさーせん。


秩序の歌

ふーさん、京都大阪ふらり旅最終日の巻。



















午前9時のゲストハウスてん、さすがに2日間で溜まった疲れとアルコールが効いたせいもあり、ラウンジに置いてあるアコギを弾き倒す。普段アコギ慣れしていないとこうも弾けてないものなのか、と自分の下手さに愕然とし練習に勤しむ。旅どころではない。何気なくレッチリのUnder the bridgeを弾き始めると後ろから声が。



外人「(*^ω^) Under the bridgeじゃないかお!それ好きだお(意訳)」


ふーさん「(;・ω・) あっ…いえーさんきゅー…はは(続きを弾く)」


外人「(*^ω^) Sometimes I feel like〜♪」



あなや、その外人がギターに合わせて歌い始めたのだ。ふーさんもデタラメ歌詞で合わせて歌う。弾き終わってはハイタッチ。音楽の会話とはこうもきもちいいものか。


その後もJason MrazのI'm yoursや、GotyeのSomebody that I used to knowをうろ覚えで弾きながら一緒に歌う。便乗してふーさんの曲も弾き語ってみたら上々な反応をくれた。やはり音楽は人に聴いてもらってこそ命が吹き込まれる。人生で多分二番目に音楽やっててよかったと思えた。












国籍も知らぬナイスガイ達とセッションに夢中になっていたらもう午後、道頓堀へと向かう。有名なドンキの観覧車を仰ぎながら、腹ごしらえに大阪名物を頂く。さすが天下の台所、何を食べても外れ知らず。中でも驚きは串揚げだ。


「ぶっちゃけ大阪名物言うほどちゃうんやろwwwだって具材を串に刺して揚げただけでんがなwww」と、正直なめていた。衣のふわふわとジューシーな旨味の海に溺れた瞬間、数秒前の自分をジャンピング土下座させてやりたくなった。いい意味で油モノを食べている感がなく進む進む。ありふれた素材でここまでのものを作り出す木村祐一似の彼は間違いなくマエストロだ。










食後はたまたま居合わせた道頓堀クルーズの小舟に乗り込む。手を振る橋の上の人達を三流の韓流スター的スマイルで迎え撃つ。道頓堀川は水深2mに対しヘドロが3m溜まっているとのこと。よくここに投げ入れられたカーネル・サンダースの呪いが、阪神が優勝できない程度で済んだものだ。


船上から眺める大阪の街は、外から一見して解りづらい「秩序ある無秩序の美」を称えたようだ。例えば九龍城砦かギャングの一団、あるいは物を手に取りやすいがために散らかった部屋のように。鳥の巣のように点在する室外機の群れは、生活のため息を微かな鳴き声と共に河辺に溶かしている。















道頓堀から日本橋へと歩き、味園ビルという建物を目指す。ゲストハウスのスタッフ曰く、古いキャバレーを改装したクラブを中心に、きな臭い飲み屋が軒を列ねた大阪屈指のカオススポットだそうな。THE 大阪的無秩序の美がここに。残念ながら帰る都合で店が営業している時間ではなかったが、欠片でも味わえただけよしとしよう。そして暗所ゆえ写真撮影に盛大に失敗してしまったため、写メにて失礼。









色々と悔いを残してしまった味園ビルを後にして、帰りのバスに乗るため梅田へと向かう。バスターミナルの近くのキリンビールシティという素敵なお店にてバスを待つ間、この3日間の光景が走馬灯のように廻る。





今回の旅において京都と大阪のどちらの街でも違う種類の美を味わえたことは大きい。大阪では上記した通りの「秩序ある無秩序」、そして京都では伝統的で洗練された表通りの路地裏に潜む、様々な時代や文化がドロドロと渦巻く「秩序の奥の無秩序の美」である。


そして満足した部分はたくさんあるが、同時に悔いのある部分もたくさんある。京都では予定を詰め込みすぎて結果的にせかせかとしてしまったし、大阪では上記した味園ビルの件である。もちろん単純に行きたいスポットがまだまだあったこともあるが。一度では満足させてはくれない憎い奴である。
















シナモンの香るホットワインで、今回の旅で出会えた全ての人と味と情景にハローグッバイと告げる。

路地裏の歌

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!


「おれは一人で京都を旅していたと思ったらいつのまにか宮崎あおい似のお嬢さんとデートしていた」


な…何を言ってるのかわからねーと思うが

おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…


ナンパだとかデート商法だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…(AA略)















↑このコピペの元ネタ知らない人はさーせん。ってなわけでふーさん、京都大阪ふらり旅2日目の巻。


まあ何事かというと上記の通り、パンとサーカスで出会った宿泊客のお嬢さん(チカさん)と朝方に駄弁る。そしてチカさんの予定が特にないので一緒にゆるりとしませんか、ってなノリなのね。






朝の鴨川沿いをぶらりと散策、チカさんおすすめのおされカフェにてハイパー抹茶スイーツタイム。一緒にお土産を選んでいたところでそそる路地裏に出会う。京都はふとした瞬間にガイドに載ってないような情景に出会えるのがまた好い。


生まれも育ちも東京のチカさん。「お寺とか神社とかのスポットはよく知らないけどリフレッシュしによく来る」とは彼女の談である。考えればふーさんは予定を詰め込みすぎてせかせかしすぎだった。京都といえばゆるふわの街、もうちょいはんなりとすればもっと楽しめたかも。













ここまで付き合ってくれたチカさんとバイバイし、一人向かうは東福寺。京都市内のお寺の中でも、紅葉やお庭の美しさはトップクラスと名高い場所だ。正直紅葉は見頃だったとは言いがたい。しかし枯れ落ちながらも訪れる冬に抗うようなそれは、晩夏の線香花火の閃きにも似ている。











そんな東福寺の何がいいといえば、お堂よりお庭よりふーさん的には渡り廊下を推す。外側から見ても内側から見ても、優れた窓のように通るものを切り取っては彩ってくれる。こりゃ新たなフェチに目覚めてしまいそう。











そんなこんなで日が落ちて、京都ともお別れの時がやってきた。次の宿「ゲストハウスてん」のため大阪は天満橋へと向かう。大正からある雑居ビル1棟をまるごとモダンに改装したものらしい。京都にしろ大阪にしろ古いものを活かして共存する姿勢は実にヒップだ。






やっとの思いでチェックイン、ここいらにカオスで素敵な夜のスポットはありますか、とスタッフのナニワ娘3人組に問う。そして天満駅を出てすぐの飲み屋街、裏天満と呼ばれる素敵ネーミングのスポットへ繰り出す。路地裏猫たちが通る麝香の匂い、安ネオンで火照った夜行性の街。濃厚なきな臭さに溢れた好い路地裏の宝庫だ。しかし夜の写真は難しい。





ガチな板前がスタンバってて回らないタイプの寿司屋なのに、一貫150円というカオス価格のアオリイカを頂く。世のデフレが泣いて逃げるレベルである。ふと隣を見るとおっさんが一人、目の前の水槽の魚に延々と話しかけている。


「おまえは人間の都合でこんなとこ入れられて、人間の都合で殺される……ほんま殺生やなあ」、「むごいもんや……あっ大将ブリある?」と熱弁しつつ、今まさに殺されたばかりの命をつまみ食うおっさん。これが大阪名物のセルフボケなのか、「おまえの都合で今まさに殺されとるやないかwww」というツッコミ待ちなのか。街がカオスなら人もカオスだ。















箕面ビール・インペリアルスタウトで、裏天満の夜におおきにと告げる。

灯りの歌

ふーさん、京都と大阪にふらりひとり旅だよの巻。


















9月のとーほぐひとり旅以来、すっかりその味を占めてしまったふーさん。今まで行ったことのない西の香りに誘われるがままにたどり着いたは京の都。「そうだ、京都行こう。」とはまさにこのことである。













最初の目的地は下鴨神社。一般的には恋愛成就の神社として有名だが敢えてそこはスルー。何を隠そうここは森見登美彦原作のアニメ「四畳半神話大系」の重要な舞台としても名高い場所、いわゆる聖地巡礼ってやつね。

大きくて立派なお社や本堂もいいが、ふーさん的にはこういう小さく佇むものにこそどうしようもなく心を掴まれてしまうわけさ。












おけいはんを乗り継いで、花見小路を抜けては数分、国内最古にして最大の禅寺の建仁寺。庭園ではジリリとシャッターを回す音だけが空回ってどこかに溶ける。そこには「何もない」に溢れていた。

揺れる線香の煙、はんなりと駄弁る老婆。生活の垢にまみれながらも、片隅に大事そうに置かれた信仰心だっていいじゃないか。









12月の夜は早い。灯りで火照る鴨川沿いを横目に、ときさんに教えてもらった「鳥せい」という鳥料理の居酒屋を小一時間かけて探す。しなびた肢体に伏見の原酒が染み渡る。ふと右隣からこちらに向けて声が。



「ずいぶん珍しい煙草吸ってるね、なにこれ?」



還暦を越えた見知らぬ老夫婦が話しかける。聞けば相手も旅が好きではるばる北海道から来ているらしい。奥さんに至っては京都愛のあまり、今年だけで10回以上も京都に来たとのこと。いっそもう住んどこうぜ。


京都の話、地元の話、震災の話、未来の話……いろんな話に花が咲く。恥ずかしながらふーさんは今まで投票に行かなかったのだが、今回行こうと思えたのはこの夫妻のおかげとも言える。そのうえ地酒を一杯ごちそうしていただけたのだから、全く頭が上がらない。









素敵な老夫婦に別れを告げ、今夜の宿「パンとサーカス」へチェックイン。古い町屋をベースに、ニューヨークやパリから集めたアンティーク家具や絵画で彩られた、おされで京都らしく小粋なゲストハウスだ。


宿泊客に誘われるがまま鍋パーティに興じる。半ばここの住人と化した滋賀のファンキーな36歳、生徒のママさんキラーであろう嵐山のイケメン小学校教師、日本好きのモデルばりの台湾美女……心地好いカオス。スタッフいわく、このメンツの中でもふーさんのキャラと訛りは濃厚だそうな。















ブルックリンラガーの栓を開け、清水五条の夜におやすみを告げる。

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