小六の時、クラスの男の子に貰った犬がピーコだった


柴とスピッツのあいの子で毛は真っ白、黒い目が愛くるしい仔犬だった


家に貰われて来てから、家族に可愛がられ、

近所の人にも可愛がられて

なに不自由なかった

その頃は、放し飼いが普通だった


ピーコが成犬になると
町のあちらこちらの雌犬からピーコはモテて、

ピーコによく似た仔犬達が沢山生まれた


老いてからは、

家族は引っ越しをして
ビルに住むようになり、
陽射しの余り当たらない

一隅の路地に犬小屋は置かれた


私達姉妹が大人だったら
もっともっとピーコの世話をしたのに

モップのような毛になった老いたピーコを思い出して


涙がわいてくる