そんなに自分が可愛いか、自分様よ。
そう問い掛けても、答えは返ってこない。

そんなに自分が守りたいか、自分様よ。
そう問い掛けても、やっぱり結果は同じ。


昔々、自分が中学生の頃まで遡りまして。
自分の中に、別の自分を造り出して生活してる時期があった。
所謂、多重人格とは似て非なるもの。
辛さを押し付けて、自分を愛して、慰めて。
他人からの好意すらも、偽物で塗り固めた自分が受け止めた。
正直、あの頃は壊れていたんだろうと、振り返ってみて思う。


さて、現在に戻りまして。
昔とは比べ物にならないくらい、本音で本気でぶつかるようになった。
その分、生きにくかったり、傷付くことも、傷付けることもあるけど。
辛さを自分の物として受け入れられるようにはなった。

かといって、昔の「癖」が完全に無くなった訳でもなく。
自分が大好きな自分は、未だに支えとして残っていて。
困ったことに、未だに演じることもある。
けどそれは、自分を守るというよりは楽しんでやっている節があって。
少なくとも嘘で固めた偽物ではなくて。


そんな自分も、本当の自分も…全部を受け止めてくれる人なんかが居れば十分幸せなんだろう。