次の日、学校では新学期の
係り決めが行われた。
「今から、1学期の係りを
決めようと思います。」
先生が教卓から言った。
「最初に立候補をとり、
いない場合は推薦に
しようと思います。」
周りでは、
「何か係りする〜?」
などと友達と相談
している者もいた。
「未来は何かする〜?」
突然横から声がした。
美紀だった。
美紀は、同じテニス部で
未来と仲のよい友達だ。
「まだ考え中〜!美紀はぁ〜?」
「私、馬鹿だから係とかで点
稼がないと高校いけない
んだよねぇ〜↓↓」
美紀は、あまり勉強は
出来ないが活発で元気がよく、
いつもクラスの人気ものだ。
行事にも積極的に参加して、
いつもクラスを
盛り上げてくれる。
「そっかぁ〜じゃ、ウチも何かしようかなぁ・・・」
そういえば、3年は
高校受験という難関が
待っているいることを
忘れていた。
「じゃぁ、立候補とりま〜す! まず、学級委員男女二名!」
「はいッ!」 「はぁい!」
奈美の声が聞こえた。
男子も声は、藤井だ。
藤井は、男子テニス部の
キャプテンでよく未来に
ちょっかいをかけてくる
お調子者だ。
「はいッ!決まりました。
じゃぁ、一学期の学級委員は
木村さんと藤井君ね!
賛成のみなさん拍手ッ!」
パチパチパチ!!!!!
教室中に拍手の音が響いた。
女子は奈美に賛成だが、
男子が藤井というのは少し
心配だった。
が、未来はとりあえず
小さな拍手をした。
それから、各係りとも
順調に決まっていき
残るは企画委員だけとなった。
「はい!じゃぁ、最後!
企画委員〜!」
未来は手を上げた。
「はいっ!」 「うっすっ!」
横から声がした。
手を挙げていたのは……
あいつだった・・・・。