17/07/18 22:01 (:ポエム)
月影

千鳥足で進む帰り道

空き缶を踏みつけて滑って転んだ

誰もいない路地で一人尻餅をつく

今ここがどこで 自分がどこへ向かっているのかさえわからなくなって

「ま、いっか」と開き直ってその場でごろりと寝そべった

アスファルトに残った行き場のない熱気と

顔の上を通り過ぎていく夜風が

やけに心地よい そんな夏の夜


ねえ、君はどんな道を歩いて来たんだい?

楽しいこと 面白いことはあったかい?

もしよければちょっとそこに座って

君の話を聞かせておくれよ

今の僕にはもう立ち上がる力くら残ってないんだ

いつの間にか手の握り方さえ忘れてしまった僕は

今夜も街の光さえ届かない 舞台の裏側で

一人眠りにつく



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