17/07/18 21:26 (:ポエム)
木陰


空と海の青が消えた

お日様と花火のオレンジが消えた

気がついたら

今が明るいのか暗いのかさえわからなくなっていた


誰かの呼びかける声すら雑踏に紛れて遠くから聞こえる

その微かな声に必死に耳を傾けていたら

いつの間にか心に

大きな穴がぽっかり空いていた

口を開いては人を小馬鹿にした

自分の本当の気持ちさえよくわからないまま

ふと我に帰ったら

相手の心に土足で踏み込んでいた


笑って泣いて怒ってがむしゃらに進んだ

なぜか木陰で一休みしながら飲む水はいつもおいしい

ふと顔を上げたら

すぐそばにそっと誰かが立っていてくれた


汗を流すのも転んで膝を擦りむくのも

案外悪くないかって思えた

いつかどこかで

疲れ果てている君のそばに立つ1本の木になりたい

歩き疲れた誰かの木陰でありたい



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