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孤独のカーテン越しに、目を細めた
湿った薄明かりはぼんやりと影絵を映し
その輪郭線でかろうじてわたしは
あなたを認識している
笑っているのか
それとも
哂っているのか
なんて気にしながら
どうしてもこの布一枚をはぎ取れない
しゃっと音をたてて
やっちゃいなさいよ
でもね、でもね、それは分厚いコンクリートの
壁を叩き割るよりずっと
重労働でね
そうして考えてみてつまるところの結果は
わたしはあなたを必要としていないのだ
ということだった
気にしてるなんて嘘を付いて
誤魔化していた、私もまた
孤独に泣くだけにんげんらしいのだと
言い聞かせていた
ほんとうは影で十分だったのだ
泣き言を聞いてくれるのは
その顔がどのように歪んでいるのかなんて
知りたくもなかったし
そう、必要もなかったのだ
だってほんとうならこんな布一枚
いつだってはぎ取れるのだから
少なくとも、物理的にはそうであった
そうでないのはわたしの精神だった