バトル直前・リライト3
司会「両者、エリア内へ!」
ミニヨン
「リーズ、気をつけてね」
リーズ
「どんな相手でも……負けない」
きゅっ
ミニヨンが差し出した手を軽く握って、エリア内に向かうリーズ
ネリス
「ラディア、頑張れーっ!」
ラディア
「……」ザッザッ
無言で前に進むラディアの背中に声援を送るネリス
戦いの場はいつもと違うが、戦場でこの二人が繰り広げるいつもの光景だ
エリア内に向かう恋人の背中を見送りながら、くすりと笑うネリス
ネリス
「ラディアってば、嬉しそうだなぁ」
ラディア
「(……あの対戦相手は、強い。きっと強い……)」
やや短躯の痩せた体をローブに包んだ、“メリシダの紫眼の吼竜”の異名を取る王国最強の魔導士の表情からは、いかなる感情も読み取れない。
しかし、その藤色の双眸は激しい戦いを予感して静かにきらめいている。
数々の試合で高い成績を上げている人造精霊《スピリティア》は、エリアの向かい側に立った魔導士の青年に目を向けた。
端正な顔立ちではあるが、まだあどけなさを感じさせる少年の姿をした精霊の視線が、氷の刃のような鋭さを帯びる。
リーズ
「(あそこにいるのは人造精霊《スピリティア》じゃないかも……?
とにかく、かなり手強そうだ)」
2018/4/14 Sat
バトル開始直前
司会「両者、エリア内へ!」
ミニヨン
「リーズ……頑張って!」
リーズ
「うん」ぎゅっ
うなずいてミニヨンの手を握り、エリア内に向かうリーズ
ネリス
「ラディア、やっちゃえーっ!」
ラディア
「……」ザッザッ
無言で前に進むパートナーの背中に声援を送るネリス
この二人のいつもの光景だ
ネリス
「ラディアってば、嬉しそうだなぁ」ふふっ
ラディア
「(あの対戦相手は、強い。きっと強い……)」うずうず
静かに闘志を燃やしている
目を輝かせている魔導兵ラディアに、射るような視線を向ける人造精霊リーズ
リーズ
「(かなり手強そうだ……)」
2018/4/14 Sat
[小劇場]王国軍最強の魔導士は味障(お茶)
――リーヴェの事務所――
フォリオ
「どうぞ、お茶ですよ!」コトッ
ラディア
「……。どうも」ズズッ
「……」しーん
フォリオ
「メリシダ王国の兵士たちが飲んでるのよりかなり上等なお茶なのに、反応が冷たいですね……。
やっぱり、マスターがケチってあまり高級なお茶っ葉を使ってないのがバレてるんでしょうか」ぼそっ
リーヴェ
「ラディアは食べ物の味の違いをあまり気にしないっていうか、味の細かい違いがわからない人なの!」ひそひそ
ラディア
「(……? 何を話してるんだろう)」
2018/4/14 Sat
落書き・火vs氷 模擬バトル後
バトル後
――メリシダ王都 王国軍の兵舎――
兵士「すみません、アトレー殿。リコルス殿がどちらに行かれたかご存じないですか?」
ネリス「ラディアなら、サクシャとかいう人に会いに行ってるみたいだよ!」
兵士「は……?」
――リーヴェの事務所――
ラディア
「あんな人と戦ったのは初めてだ」
「彼はどこの国の軍の魔導兵なの……? 教えて」ずいっ
「彼とまた戦いたい。戦わせて」ずいずいっ
リーヴェ
「お、おう……! あの子はどこの軍というか、住んでる世界自体が君とは違うんだけど……(^^;」
ラディア
「……? 何の話??」
2018/4/14 Sat