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ザハ・ハディッドさん

ELLE DECOR(2020年6月号)で、ザハ・ハディッドさんの特集があった。

最初はどこかで聞いた名前、とくらいにしか思い出せなかったが、イラク出身の建築家の女性で東京五輪の新国立競技場の旧案を考えた人だ。
彼女の案は、建設中に、費用が掛かりすぎるということが問題化し廃案になった。

当時私は「え、あんなにカッコいい建物だったのに!」とがっかりした。でも、気の遠くなるような金額だけを聞くと、そのことにもビックリ。建設費に加え、そんな高い維持費は厳しそうだなぁ、と漠然と思ったものだった。

彼女は2016年に亡くなったそうだ。そういえばそんなニュースも当時読んだ気がする。
でも、私は彼女の人物像について今まで知ることはなかった。

でも、今回の紹介で、知ることができた。
彼女が作った流れるような曲線の建物たちには、こんなのどうやって建てるんだろう、崩れないのかな、、何よりこんな建物を思い付くなんてすごい、とただただ感動する。

一方で、彼女につけられた最初の称号は「アンビルドの女王」。コンペなどで高い評価を受けながらも実現には至らなかったそうだ。その後、技術が進みようやく形にすることができていったそう。

こうやって背景を知ると、なぜ新国立競技場の最初の案は建てるのに費用が巨額になってしまったのか、分かる気がする。

なんともタメになる特集だったが、私がとても心に残ったのは「建築はただ単に機能的で使い勝手が良ければいいのか。」という投げ掛けの一文だ。

え、なんかそれ、建築だけに言えることじゃない気がする。
なんだかとても大事なことを忘れてないか、私!?
って妙に気になった。

「挑戦」という言葉が似合う人なんだろう。
そしてまた、新たな建築を切り拓いた人でもあるんだろう。
この人のことをもっと知りたい、と思う。

そして私はもう、この人のことを忘れたくないと思った。
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