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【真夏のホラー祭り'18】 遊戯の始まり

――或る暑い日のこと。





「――ねぇ、氷華」

「何ですか?」

「分かってる事だろうけど――今、物凄く暑くない?」

「ええ、とても暑いですね」

「此処も40度超えそうな勢いで暑いから、頭がおかしくなる気がするし…何とかならない?」

「(頭がおかしくなる以前に、雪うさぎなんですから、暑さで溶けてしまうのではないのでしょうか…?)――私の力では、氷の塊を出す程度の事しか出来ません。夏は力が弱まってしまいますので…」

「うーん…他に何か涼しくなる良い方法でも無いかな…」

「――それなら、あたしが"何とか"してあげるわ」

「え――」










「――ううっ…此処は、一体…?」

「此処は或る学校よ。貴方は今から此処であたしとゲームをするの」

「ゲーム…?」

「そう。ルールは簡単よ、貴方は今から30分以内に此処から脱出するの。脱出出来れば貴方の勝ち、出来なければ――まあ、その時はその時かしらね」

「それの何処が涼しくなれるって言うの?」

「そんな事…――心配しなくても直ぐに分かるわ」

「(…周りを見ても、氷華が居る気配は無い。此処に居ても仕方ないし、とりあえずは)…行くしかない、か」

「(フフッ、どうなるか見物ね)」









(次回に続く)
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